# スパコン「富岳」後継機、AI強化で性能100倍へ：NVIDIAが参画
## 導入
日本のスーパーコンピューター「富岳」の後継機開発において、米半導体大手NVIDIAが参画し、AI処理能力を大幅に強化することが発表されました。これにより、後継機は「富岳」の100倍の汎用性能を目指すことになります。この動きは、AI技術が科学研究や産業応用の基盤として、ますます重要になっていることを示しています。
## 詳細
理化学研究所が発表した情報によると、「富岳」の後継機には、NVIDIAが開発する人工知能（AI）対応の高性能半導体「GPU」（画像処理装置）が初めて組み込まれます。GPUは、AIの深層学習などで大量の並列計算を効率的に行うために不可欠なコンポーネントであり、その導入により、後継機のAI関連の計算能力が飛躍的に向上すると期待されています。
### AI時代のスパコン
これまでのスパコンは、主にシミュレーションやモデリングといった科学技術計算に特化してきましたが、AIの進化に伴い、その役割も変化しています。AIモデルの学習や推論には膨大な計算資源が必要であり、次世代スパコンは、従来の科学技術計算に加え、AI研究開発の基盤としての役割も担うことになります。NVIDIAのGPUが組み込まれることで、「富岳」後継機は、創薬、新素材開発、気候変動予測など、多岐にわたる分野でのAI活用を加速させるでしょう。
### 国際協力の重要性
世界トップレベルのスパコン開発には、最先端の技術と膨大なリソースが必要です。今回のNVIDIAの参画は、国際的な技術協力が、複雑化する科学技術課題の解決に不可欠であることを示しています。日本が培ってきたスパコン技術と、NVIDIAのAI半導体技術が融合することで、世界をリードするAI研究開発環境が構築されることが期待されます。
## まとめ
「富岳」後継機へのNVIDIAの参画は、AI時代の新たなスパコンの姿を示しています。AIと高性能計算の融合は、科学技術のフロンティアを拡大し、社会に大きな変革をもたらす可能性を秘めています。
元記事: https://www.asahi.com/articles/DA3S16286788.html
